写真:中島 光行 ©Nakajima Mitsuyuki

写真:中島 光行 ©Nakajima Mitsuyuki
自然が創る、
偶然の変異種
亀甲竹は、竹の茎の部分が亀の甲羅のように六角形に膨らむ、極めて珍しい竹材です。写真のように、節と節の間がふくらんで幾何学模様のような凹凸が生まれます。この独特の形状は、孟宗竹の中でごくまれに起こる変異種で、意図的に作ることはできません。
人の手を加えず、自然が描き出した形。それこそが亀甲竹の魅力です
亀甲竹の幾何学的な形状は、竹が育つ環境条件によって左右されます。 寒暖差、湿度、風通し、日照時間など、自然環境の要素が複雑に影響し合い、数年から十数年の歳月をかけて徐々に形成されます。
育成段階で模様がうっすらと現れ始め、その後も成長とともに変化していくため、どれ一つとして同じ形の亀甲竹は存在しません。

黄門様が愛した竹
亀甲竹は、建築空間において視線が集まる部分に使われることが多い素材です。床柱や床框、腰壁、さらには茶室の装飾的な部材としても重用され、空間の中で「格式」と「静けさ」を同時に生み出す力を持っています。
テレビドラマ『水戸黄門』で、水戸光圀が手にしていた杖は、実はこの亀甲竹で作られています。縁起の良い亀の形を思わせる姿、そして素朴ながら品格ある風合いは、黄門様の人物像にもぴったりと合うものでした。


京銘竹でつくる、建築資材の選択肢
一口に竹と言っても、その種類は極めて多く、風合いもさまざまです。横山竹材店では 形も角平、丸と各種取り揃え、あらゆるデザインや施工場所のニーズにお応えしております。