伊助のよもやま話
年寄りの思い出 何をしても、何を見ても、懐かしく一つ一つが思い出される。そういう歳になったのだと、自分に言い聞かせる。 組合の初市が1月16日(日曜日)にあった。先ず、新しい1年の安全を祈願してから、威勢よく始まった市も、なかなか進まない。このごろの情勢はここにもあった。 しかし、皆の真剣な顔を見ていると頼もしい。 昔、先輩と私たちが苦労して、この市場を設立した色々な思い出がよぎる。そして、それが成功だったと信じている。 それにしても、この市の雰囲気が好きだ。せっている人を見ていると、一人一人の思い出や、先に行かれた先輩も思い出し、また懐かしい思いにふける。 歳を取るということは、思い出が多くなると同時に、何事もこれは損か得かの結果ばかりを考えてしまう。過去を引き合いに出して、損得を考える自分に淋しさを感じる。 もうできないが、向こう見ずと言う言葉通り、前へ前へ進んでいた時が懐かしい。 今の若い人には、向こうを見るにも材料がなく、前へ進むことが難しい。 それでも、自分から探して、前へ前へと進んで欲しい。必ず道はあるのだから。 「うめぼしは歳もいかんのにしわがある 元をただせば梅の花 うぐいす鳴かせた時もある」 伊助の好きな詩 |