伊助のよもやま話
建竹(建築) ~京都新聞 19.10.25 の記事より~ 竹で家が建つ──私たちプロでも考えなかったことが実現する。夢みたいな話です。 今、京都大学で竹による本格的な施設の建設を目指して実験中です。私たちにとっては良い話で、出来上がったら組合から皆で見に行きたいですね。まだまだ課題は多く、想像の部分もあるかと思われるが、何でも初めは空想の考えから実ってくる。頑張って続けてもらうことを祈る。 私たち竹屋は、竹を知りすぎて、竹の弱点を充分に知っているだけに、この様な話を聞くと頭で受け付けない。新しい物を作る人は、素人さんがとんでもないことを考えられ、そのとんでもない発想が成功して、一躍有名になる。よくある話です。 私たち業界の者も、視点を変えて少しでも新しい竹材の利用を考えると良いと思う。 例えば、昔木材で自動車を走らせていたのは戦争中だが、バスなんか後ろで木材を焚いてガスを作り走っていた。竹の方が火力が強いので、何とかガスが取れないものかな……。馬鹿みたいな話だが、ガソリンの値上げが続いている今、そのことを思うと、たくさんの廃竹材を使えるよう考えたい。 木材の方では廃木材のチップを樹脂で固めてアスファルトの舗装材料に使用することを考えておられる(高島市今津町 田中建材「木質加熱アスファルト」)。このように竹の強い部分を生かした利用方法はないかなと思って記してみた。 後よろしく! 煙を噴き上げて走る車、今懐かしく思う(昭和15年ごろ)。 |