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自在鉤(じざいかぎ)
本煤竹自在鍵鯛を作りました。


自在鉤とは、囲炉裏(いろり)や竈(かまど)の上から吊るし、鍋や釜、鉄瓶などの高さ(火との距離)を自由に調節するための道具です。

自在鉤の特徴のひとつが、高さを調節するために使われる横木です。
この横木には「魚」の意匠が用いられることが多く、火を扱う囲炉裏の上で使用することから、水に縁のある魚を配することで「火災を防ぐ」という願いが込められた縁起物ともいわれています。
今回製作した自在鉤には、横木部分に木製の「鯛」を取り付けました。
https://yokotake.co.jp/product/category/5-1/
そして、自在鉤の竿に使用しているのが「本煤竹(ほんすすだけ)」です。
本煤竹とは、古い茅葺民家の天井や屋根骨材などに使われていた竹が、囲炉裏や竈から立ち上る煙によって、100年以上もの長い年月をかけて燻され、独特の深い飴色や煤色へと変化した非常に希少な竹材です。
https://yokotake.co.jp/book/#page=15
人工的な着色では決して再現することのできない、長い年月だけが生み出す色合いと風合いがあります。
かつては暮らしの中で当たり前のように使われていた自在鉤ですが、現在では囲炉裏や竈のある住宅そのものが少なくなり、制作する機会も随分と減りました。
しかし、こうした昔ながらの道具には、日本人の暮らしの知恵や願い、そして職人の技術が詰まっています。
100年以上の時を経た本煤竹を使い、昔ながらの自在鉤を作る。
使われる場所が少なくなった今だからこそ、私たちが大切に作り続け、次の世代へ受け継いでいきたい製品のひとつです。