伊助のよもやま話


会長

銘器

先日、お客さんが「これを作りたいので、同じ材料を下さい」と品物を持って来られた。
あまりにも立派に美しく出来ていて、驚きと同時に思わず見とれてしまった。

それは、竹の節を利用した片節の筒に木のツメがしてあり、茶杓を入れる筒と全く同じ形だが、長さが一尺(約30cm)くらいある物だった。
そして、ツメを取って私の前に出されると、何とも言いようのない良い匂いがしてくる。
お客は、少しにやっと笑みを浮かべた。
匂いを入れる竹の筒である。匂い袋ならぬ匂い筒である。

筒の材料は胡麻竹。胡麻竹は枯らしてできた竹だから、のちのち変形することもなく、湿気ることもない。
この竹なら匂いが逃げないと、よく考えて作られたのだろう。
長年の経験と知恵で出来上がった優れ物だと感心していた。

世の中には色々な物があるが、竹屋でありながら竹の匂い筒を初めて拝見した。
胡麻のようなツブツブのある竹筒の表面を愛おしく思い撫でてみた。
胡麻竹の良さが銘器となった。


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