伊助のよもやま話


会長

竹の涙

梅雨は1年中に必要な水分を与えてくれて、森林や薮ほか、農作物などは待ってましたとばかりに思う存分に水分をとり成長する。その時に若い木や竹も大きく息をして元気を蓄える。今、竹薮を見ると1年中でいちばん生き生きとしている。その姿が緑を映し、なんとなくよい景色を見せる時です。
本当は竹のためにも薮に入って竹を切りたくない時期です。竹の子どもも生まれてホヤホヤの時で、また栄養を充分に蓄えている時です。今切ると虫がつきやすく、また子どもにキズがつきやすいです。しかし、切りたくないが、ご存じのようにお祭りには笹竹がつきもので、なくてはならないものです。
そのひとつに地鎮祭があって、これも笹竹が必要です。だからしかたなく切りに出かけます。山へ行くと空気がよい、生き返ったような気がする。空気がうまいのは竹の葉が悪い空気を吸って、良いのを吐き出しているせいでしょう。
薮に入って、どの竹を切ろうかなどとゆっくりゆっくり眺め回していると、どこからかわずかに音がする。静かな静かな所に風の音に乗って「ココヤ、ココヤ」と囁く声がする。竹が1日も早く世の中に出たい、役に立ちたいと囁いている。迷っているうちに目が合う、切る。そうして車に積み込む。後ろへ回って何気なく切り口を見ると、それはそれはきれいな透明な水がポタリポタリと落ちて思わず手にとって舐めてみる。それは甘い竹の涙で、世の中に出たことを喜び感謝して泣いている。竹って可愛いものだなと思うのは私だけかな。
自然は素晴しい。私たちに恵んでくれることを感謝して、それを利用して元気で生きよう。

静かな静かな薮に、風が囁く。
竹の声、目が合って、涙を見る。



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