伊助のよもやま話


会長

自然に逆らわず

世の中、慶びも悲しみもとよく言われる。この儀式によく竹の笛が使われる。
宮中や神社、仏閣でもしかり。特に雅楽においてはなくてはならない竹の笛として、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)がある。
竹でしか作れない簧(こう、した=リード)──私たちに嬉しさを感じさせ、直立して粛然とさせ、時には魂を揺さぶる音色は、竹でなければ出せない。千年続いてなお続いている楽器に竹が使われていることに誇りを感じる。
雅楽器師・山田全一氏という方がいらっしゃいます。
山田氏の笛の材料は、数百年も自然にいぶされた煤竹です。二百年、三百年の時がたっているので、「乾きの音」が出る。
篳篥を作る工程は60にも及んで、長い時間をかけて作られる。何百年後にも変わらぬ音色が響くように、手間を惜しまずに耳を研ぎ澄まして自らの判断で作っていく──。
山田氏は「気長に精進。焦っていいものはできない」と自ら戒めています。「竹は無理をしたら割れる。自然に逆らわず、じっと竹の声に耳を澄ますんです」。良い言葉を聞きました。竹にたとえましたが、これは人にも通じる言葉です。
私たちも慎重に生きて、手間を惜しまないこと──間違いなしと思う。
雅楽器師・山田全一氏。私も面識があります。


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