伊助のよもやま話


会長

クロモジ

クロモジ(黒文字)を一般の方によくわかるように説明したい。
テレビや新聞などで京の大原女(おはらめ)が頭に柴を載せて歩いている姿を見られたことがあると思います。この柴でもうひとつよく使われるのは楊枝です。すし屋に行くと楊枝のことを「クロモジ」と言います。また御茶事の和菓子にもよく使われます。
私たち竹屋がクロモジを利用するのはおもに庭園です。立派な庭には必ずと言ってよいほどクロモジを垣根に利用します。最高の物となっています。材料もそこそこ高くつきますが、手間加工がたいへんなのです。垣根には他にいろいろと材料もありますが、クロモジを材料とした垣根がいちばん豪華に見えます。そして御茶庭にもよく利用され、一見そこらの柴を持ってきて垣にしたようにも見えて、豪華さとは裏腹に素朴なものです。しかし、昔はよく出ましたが、今は淋しいものです。庭も、明治・大正にかけては三百坪のものもたくさんありましたが、昭和になって三十坪ぐらいになり、平成になって庭に気がなく三坪ぐらいになったと庭師・小川治兵衞氏(「植治」)が新聞記事にて言われていました。
「庭を見るとほっとする」──その気持ちを大事にしてほしい。庭がどんどん小さくなっても庭師さんたちは、三坪の庭で人の気持ちが和らぐように努力しなければと唱えている。
私たちもその気持ちについていかなければと、今、クロモジを加工しながら気を締める。


▲ページ先頭へ

商品 |  竹垣&現場施工 |  よもやま話 |  店舗 |  リンク