伊助のよもやま話


会長

スス竹が200年前のマリア様を守る

年老いて、もうこの原稿を書くのをやめようと思っていると、孫に「やめたらあかん。やめたらボケるし、何か書いて」とあおられて、そうかいなと思っていた矢先、気になるニュースがテレビ放映された。
「200年前のマリア様の画像を守る」と言って、田舎のクズ屋葺きの屋根裏が映って、マリア様の絵を守ったススけた竹(半割りを2枚)と、マリア様の絵が並んで映し出された。これは信仰の関係で屋根裏に隠したものが出てきたとの説明だったが、私なりに納得したのは、何百年もの間、絵が傷つかず無事であったのは、竹のおかげであろうということです。その竹は毎日いろりの煙でススけて虫も湿気も防いだのでしょう。
私は商売柄、スス竹を集めています。スス竹があるという知らせがあると飛んで行きます。そうして先ず屋根裏に入ります。そこには物凄い埃がたまっていて、虫やネコ、ネズミ、ヘビなどの骨がそのままの形で残っているときもあります。その他にも最近発見された筒のようなものもよく残っています。それは竹の節を抜いて米を入れてあったり、銭筒であったり……。昔、上納の取立てが厳しいときに隠したまま忘れたものなのか、お宝でも出ないかと思うこともあります。
とにかく真っ暗です。懐中電灯を頼りに手探りです。私が好んで屋根裏に登るのは骨組みのスス竹がよくススけているか材質を確かめるためです。これはたいへん難しく、経験が必要です。なぜなら、そのスス竹を買うかどうかはその場で判断しなければならないからです。欲しいと思ったら屋根を機械で壊すことをやめさせて、スス竹が傷つかないように人の手でおろすことを考える。しかし、人件費が高くつくため、考えても結局、機械でつぶして捨ててしまうスス竹が多いのです。欲しい欲しい、喉から手が出るほど欲しいスス竹が見つかっても手がつけられないのは残念です。なかなか手に入らないから竹のダイヤモンドと言っています。
マリア様の絵を守ったスス竹がその絵とともに飾ってたいせつにされ、永久に残すことを望んでいます。これからも私たちの手で二度と作れないスス竹を大事にして守りたいですね。


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